【FXお勧め本】僕がトレードの勉強に役立てた本BEST10

20年ほど前、僕がトレードを始めた当時は、今のようにブログやYouTubeのない時代でした。
ところが今では、勝っているトレーダーがブログでトレード手法やメンタルコントロールについて書き、さらにはYouTubeで実際のトレード風景を見せてくれるという、素晴らしい時代になりました。

そんな時代には、僕が過去に貪るように読んだ数多くの本の価値は、もしかすると当時ほどにはないのかもしれません。
しかし、トレード手法やメンタルコントロールについて基礎から体型的に学ぶには、権威ある著者が書いた本から学ぶのが、今でも最適なように感じます。

ここで挙げた10冊の本が、皆さんのトレードを変えるキッカケになれば嬉しく思います。

FXお勧め本BEST10

FXお勧め本BEST10

10位:FXプロの定石

この本の著者は、「若林FXアソシエイツ」の川合美智子さんです。
川合さんが本の中で、「スウィングトレードが一番儲かる」とお話ししてますが、個人的にはその意見には真っ向から反対します(笑)。

それは僕の長年のトレード経験から、「FXのスウィングトレードはギャンブル性が高い」という結論に達したからです。
スウィングトレードのギャンブル性に関しては、こちら(↓)をご参照ください。

確かに、川合美智子さんが仰る通り、利益を増大させることを重視するならスウィングトレードは最適かもしれません。
しかし、スウィングトレードを機能させるためにストップロスを広めに取ると、当然ポジションサイズを小さくしないといけません。

その点について、川合さんは「利乗せ」という増し玉を使っていますが、高値での増し玉は、僕が「極力やらない」と決めている危険な手法でもあります。

ということで、いきなりこの本の否定から入っていながら、どうしてお勧め本の10位に挙げたかというと、「ナンピン」についての説明が秀逸だったからです。

「ナンピン」と聞くと、おそらく多くのトレーダーが「ご法度」だと思い込んでいると思います。
ただし、それは多くの人が認識している「ナンピン」は「ご法度」だということです。

僕がいつも使っている「買い下がり・売り上がり」、あるいは「狙った価格帯でのポジションメイク」という手法は、ナンピンを戦略的に利用する手法です。

この辺りの説明はけっこう難しいんですが、この川合美智子さんの「FXプロの定石」では分かりやすく解説されています。
そもそも僕は戦略的ナンピンをナンピンとは呼ばないのですが、この手法を習得すると、トレード成績は格段に向上すると思います。

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9位:トレーダーの心理学

僕が長いトレーダー人生で学んだことは、「トレードで最も大切なのは、技術や知識よりもメンタルだ」ということです。

実際、技術や知識があってもメンタルが不安定なトレーダーは安定して稼ぎ続けることは出来ないんです。
逆に、良い意味で性格が鈍感なトレーダーの方が、コンスタントにマーケットからお金を吸い上げていきます。
そんな先物トレーダーを何人も見てきました。

本書は、トレーダーの「メンタルコーチ」が書いた本です。
アメリカのヘッジファンドや投資銀行には、この本の著者のような専属のメンタルコーチが存在しています。

そのことにまず驚いたんですが、さすがに金融の先進国は「本質を理解しているし、進んでいるなぁ」と感心させられました。

この本では、多くの悩みを抱えるプロトレーダーたちをカウンセリングする場面が収録されています。
僕自身も読んでいて「その悩み分かるなぁ」とうなずくことが多々ありました。

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8位&7位:マーケットの魔術師&新・マーケットの魔術師

20年ほど前、パンローリング社の「マーケットの魔術師」シリーズを興奮しながら貪るように読んでいました。

今の時代だったら、勝っているFXトレーダーのブログやYouTube動画で、彼らの手法や考え方を学ぶことが出来ますが、当時は勝っているトレーダーや有名なトレーダーのテクニックは「ベールに包まれた謎」だったんです。

そんなベールに包まれた世界を垣間見せてくれたのが、「マーケットの魔術師」でした。

このシリーズの本はすべて読みましたが、その中でも特に僕が気に入っているのが、この「新マーケットの魔術師」です。
どうしてかと言うと、僕の憧れのスタンレー・ドラッケンミラーが登場するからなんです!

スタンレー・ドラッケンミラー
スタンレー・ドラッケンミラー

ドラッケンミラーとジョージ・ソロスのやりとりの部分は、特に何度も繰り返し読みました。
ふたりの会話は、あまりにもスケールが大き過ぎて、一般のFXトレーダーの役に立つ内容ではないかもしれませんが、僕にとっては憧れの世界を覗き見させてくれた貴重な本です。

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6位:規律とトレーダー

「規律とトレーダー」は、名著「ゾーン」の著者マーク・ダグラスが「ゾーン」よりも前に書いた本です。
日本では、「ゾーン」が大ヒットしたあとに急遽刊行されました。

先に「トレーダーの心理学」のところで、「トレーダーに最も大切なのはメンタル」と書きました。
そのメンタルが何のために重要かというと、「自分で決めたルールを守る」ためなんです。

この「規律とトレーダー」のテーマはまさに「自分で決めたルールを守る」ことに焦点を当てています。

普通の生活の中では、「自分で決めたルールを守る」ことは、それほど難しいこととは思えないかもしれません。
しかし、トレードという「自分のお金がかかった世界」では、感情の起伏が通常より遥かに激しく、自分を律することが想像以上に困難となります。

だからこそ、多くのトレーダーはマーケットを相手にしながら、実際には「自分自身に負けて」この世界から去って行きます

「規律とトレーダー」は、トレーダーにとって最も大切なことは何かを教えてくれます。

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5位:賭けの考え方

「賭けの考え方」は、実はFXやトレードの本ではなくポーカーの本なんです。
ところが、ポーカーについて書かれた「賭けの考え方」は、そっくりそのままFXトレーダーに役立つ内容でした!

そもそも、なぜ僕がポーカーに関する本を手に取ったかと言うと、複眼経済研究所のエミン・ユルマズさんが「マーケットアナライズ」という番組の中でお勧め本として紹介していたからなんです。

「あのユルマズさんが紹介する本なら間違いないなろう」というややミーハーな発想で購入したのですが、意外にも自分のトレード人生に大きな影響を与えてくれるほどの素晴らしい本でした。

「ポーカーに関する本が、本当にFXに役立つのか?」と疑問に思われる方も多いかもしれません。
でも、まず「賭けの考え方」の目次を見てください。

  • さまざまな現実を理解し受け入れる
  • 長期的視野でプレイする
  • 金を儲けることよりも正しい決断を下すことを優先させる
  • 金への執着を捨てる
  • 自尊心を持ち込まない
  • あらゆる感情を決断から排除する
  • 分析と改善のサイクルを継続的に繰り返す

いかがでしょうか?

全項目が、まさにトレーダーにとって必要な要素ばかりなんです!
「賭けの考え方」は、ヘタなFX本より遥かにトレードに役立ちます。

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4位:株は技術だ

相場師朗さんの「株は技術だ」も、タイトル通りFXの本ではないんですが、株のトレードとも共通する点が多く大変参考になります。

特に、相場師朗さんが常に仰る「すべてはチャートに表れる」という言葉と、「チャートを物語のように読む」ところがすごく勉強になりました

僕は昔、相場師朗さんの「7step 株式投資」という教材を買って勉強したことがあるのですが、相場師朗さんの教材や本はシンプルで分かりやすいので特に初心者の方にお勧めです。

この本の中で、相場師朗さんが「うねり取り」という、常にポジションを持ちながら、両建てやポジションサイズのコントロールをしていくトレード手法を提唱しています。

この手法自体を即FXで採用するのは難しいかもしれませんが、「相場師朗さんのチャートの読み方」は、すべてのFXトレーダーにも役立つものと思います。

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3位:投資苑

「投資苑」は、僕がトレードを始めた約20年前に読んだ本です。
当時はまだトレードに関する本が今とは比べ物にならないほど少なかった時代でした。そんな頃に出版された「投資苑」は、僕にとってちょっとした衝撃でした。

僕は先物取引という金融の世界にいて、それなりの教育を受けてはいましたが、この本を読むと、金融大国アメリカと日本の現状(当時)との差を思い知らされた気がしました。

トレードとはどういうものか?
マーケットとは?
チャートはどう読むべきものなのか?

プロトレーダーを目指していた僕に、トレードの基礎をすべて教えてくれたのが「投資苑」でした

この本はトレードにまつわる、あらゆることが網羅されています。
トレードを基礎から体型的に学びたい人には、これ以上の良書はないと思います。

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2位:ゾーン

僕は、株やFXのトレードを20年近くも続けてますが、未だにトレードについての悩みは絶えません。
特にメンタルの部分に関しては、トレーダーにとって永遠の課題だと思います。

知識や技術というよりも、自分自身のメンタルが原因で負けてしまった時、そんな時に「ゾーン」を読み返しています。正確に言うと、「ゾーン」のCD版を聞くようにしてるのですが、トレーダーが「どういった心構えでマーケットに向き合うべきか」ということを、改めて教えてくれる内容です。

「ゾーン」は、心理学というか、人間の精神面についてがテーマなので、「FXのトレード自体」を勉強したい人にとっては、やや物足りなさを感じる内容かもしれません。

しかし、トレードというゲームが、人間の心理に大きく左右されるものである以上、「ゾーン」で書かれている内容を避けて通るわけにはいかないと思います。

また、「ゾーン」は「通常のFX本」とは観点がかなり違う本なので、今まで気付かなかった自分の欠点だったり、足りなかったものについて、新らしい発見があるかもしれません

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1位:デイトレード

ここに挙げた10冊の本は、どれもが素晴らしい内容の本なのですが、その中でも特に勉強になったのが「デイトレード」です。
トレーダー必携の書と言えるでしょう。

著者が言う、「正しいトレーディングとは正しい思考の結果」という言葉ほど、トレーダーにとって示唆に富んだ言葉はないでしょう。

先に挙げた「賭けの考え方」の「正しいと思うことを優先しろ」にも共通するのですが、常に決断を迫られ続けるトレーダーにとって、拠りどころとすべきは目先の利益ではなく、「正しいと思うこと」であるべきです。

例えば、正しい場面でロスカットした直後に相場が反転したとしても、それは正しい決断です。
その時は不運に負けたとしても、正しい決断が下せるトレーダーが結局は生き残り、長期的に利益を積み上げていくことでしょう。

著者が「デイトレード」を書いた目的は、読者の「マーケットの見方、考え方を変える」ことだそうです。
例えば、「株式を取引するのではなく、人間を取引する」とか、「トレードの8割以上は心理的なもの」といったように、一般的な「マーケットに対する解釈」とはかなり違いがあります。

昔、この本と出会えて本当によかったと心から思います。
今でも「デイトレード」をよく読み返すのですが、その度に「自分がいかにこの本から多くを学んで来たか」を実感します。それほど「デイトレード」の内容は、自分のトレードに対する考え方の基盤となっています。

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FX関連の本を読み漁り、ひたすら勉強を続けた初心者時代

FX関連の本を読み漁り、ひたすら勉強を続けた初心者時代

以上、僕が実際のFXのトレードで役に立った本を10冊ご紹介しました。
本というのは、書き手と読者の相性のようなものもあるので、僕が気に入った本が必ずしも皆様に共感してもらえるとは思っていませんが、それでも間違いなく大きな学びを与えてくれる10冊ではないかと思います。

FXは短期的に大儲けするよりも、日々、コツコツと利益を積み上げて生き残ることの方が遥かに難しいものです。
「デイトレード」の中で著者が、「より利口な者が生き残る」と話しているように、勉強という努力を重ねたトレーダーが、そうではないトレーダーから利益を奪い取るゲームだと思います。

株やFXのトレードを始めた当初の僕は、才能のカケラもない、平均以下のトレーダーでした。
でも、「トレードについて学びたい」という知識欲だけは、平均的トレーダーよりもずっと沢山持っていたと思います。

FX関連の本を読み漁り、ひたすら勉強を続けた時代があったお陰で、今でも相場の世界に携わることが出来ています。
ぜひ、プロトレーダーを志している方には、偉大な先人たちが書いたこれらの本から、多くを吸収して欲しいと思います。