
FXの発注方法は、株よりも種類が多いので複雑に感じる方も多いことでしょう。
そこで、初心者の方は詳しい解説を求めてグーグルで検索するかと思うんですが、ほとんどのサイトはFXトレーダーではない単なるアフィリエイターが書いているので、解説がどうも具体性に欠けます。
FXの知識に乏しい人が書いた説明では、いまひとつ要点が掴みにくいのも無理はありません。
そういった不満をお持ちの方のために、FX歴10年以上の僕が、FX特有の注文方法について分かりやすくお話したいと思います。
成行注文:今すぐやる
チャートに張り付いているトレーダーは基本コレ
僕が昔、株の短期トレードをしていた頃は、けっこう指値注文をして「チャンスを待つ」ということをしていました。
しかし、FXのトレードに関しては、指値注文はほとんどせず、もっぱらこの「成行注文」を使うようになりました。
なぜなら、FXはチャートの動きが速いので、特にスキャルピングなどの超短期のトレードでは、「悠長に指値注文などしてる間にレートが大きく動いてしまう」からです。
スキャルピングやデイトレードといったトレード手法にもよりますが、チャートの前に張り付くことの出来る専業トレーダーたちは、基本的にワンクリックで発注できる成行注文を使っています。
指値注文(リミット):狙いを定めて待つ
ポジションを持ったあとの利益確定注文によく使う
「成行注文」の項で、FXは動きが速いので「悠長に指値注文などしてる間にレートが大きく動いてしまう」と書きましたが、スキャルピングよりも、もう少し長い時間ポジションを保有するトレードでは、「指値注文」も頻繫に利用します。
チャートの前を離れないといけない場合はもちろん、「理論上、レートはここまでは上がる(下がる)はず」といった場合にも、そのレートで「指値をして待つ」ということが多々あります。
損切りの際は、素早く決済できる「成行注文」を使いつつ、利益を確定したい誘惑を我慢してポジションを保持しないといけない場面では、「指値をして待つ」ということも時には必要となります。
逆指値注文(ストップ):動きが出てから行動を起こす
損失を限定する為の安全装置として利用
僕が「逆指値注文」を最もよく使うケースは、「保有しているポジションの損失額を限定しておく」ような場合です。
というか、FXではポジションを持ったら、必ず損失額を限定するためのストップロスの逆指値注文を入れておかなければいけません。
僕はFXで最も大切なのは「生き残ること」だと思っています。 そのために必要なのが、「資金管理」です。 そして、 …
「逆指値注文」は、「保有している買いポジションがいくらになったら決済売り、もしくは売りポジションの買戻し」を注文しておくことが出来るので、FX口座の「資金管理」をする上で非常に便利です。
僕の場合はこのように「資金管理」として利用することが多い「逆指値注文」ですが、「トレンドの初動を捉える」際にも有効な手段です。
例えば、相場に動きがない場合に、レートが「いくら以上に上昇したら新規の買い。いくら以下に下落したら新規の売り」といったように、「トレンドが出始めたら動く。それまでは静観する」というスタンスを取ることが出来ます。
IFD(イフダン):いくらで参入し、いくらになったら撤退する
兼業トレーダー向け。専業トレーダーはほぼ使わない
「逆指値注文」は、「トレンドの発生後に新規のポジションを取る」際に便利な発注方法でしたが、「IFD(イフダン)」では、それに加えて取ったポジションの利益を確定するための「指値注文」もしておくことが可能です。
新規注文と、取ったポジションの決済注文まで出来るということで、常時チャートをチェックできない兼業トレーダーに適した注文方法と言えます。
OCO(オーシーオー):相場がどっちに転んでも対応できる
シンプルに言えば、指値と逆指値の併用
「OCO(オーシーオー)」は、「one cancel the other order」の略で、今、保有しているポジションを「いくらになったら利益確定し、いくらになったら損切りする」という2つの注文を同時に行うことです。
そして、一方の注文が実行されると、もう一方の注文がキャンセルされます。
僕はポジションを持った際に、ほとんどの場合、直後に利益確定の「指値注文」と、ストップロスのための「逆指値注文」を入れるようにしているので、結果的に「OCO」を使っていることになります。
IFO(イフダンオーシーオー):もはやほぼ自動売買
メンタルに左右されない有効な武器
「IFD(イフダン)」と「OCO(オーシーオー)」を組み合わせた注文方法が「IFO(イフダンオーシーオー)」です。
「レートがいくらになったら新規の注文をし、そのポジションがいくらになったら利益確定を確定、さらに、いくらになったら損切りをする」という、トレーダーが何もしなくても「エントリーから利確あるいは損切り」までの、すべての注文が自動で行われます。
普段、仕事の都合でチャートと向き合う時間を作れない方にとっては、たいへん便利な注文方法でしょう。
僕は常にチャートを見ながらトレードをしてるので、「IFO(イフダンオーシーオー)」を使ったことはないのですが、この注文方法の良いところは、メンタルにまったく左右されないということだと思います。
トレーダーというのは、自分の投資資金が激しく増減する光景を目の当たりすると、どんなに経験豊富なトレーダーであっても、少なからず心が動揺するものです。
その心の動揺は、トレーダーの判断を誤らせるキッカケともなるものですが、「IFO(イフダンオーシーオー)」を使ってメンタル面の問題を排除すれば、初期の売買戦略を100%実行することが可能となります。
もちろん、すべてを機械に任せることで、「人間ならではの、状況の変化に応じた対応」は出来なくなりますが、使い方によっては専業トレーダーであっても「有益なツール」になるかと思います。
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